Haruki

Pachyderme(原題)のHarukiのレビュー・感想・評価

Pachyderme(原題)(2022年製作の映画)
4.7
第96回アカデミー賞のショートリストに選出された短編アニメーション。

9歳の少女が祖父母の家で休日を過ごす姿が、淡々と描かれていく。

語り口はゆったりしていて、アニメーションも絵本のように優しい。

祖父母の家での居心地の悪さは序盤から語られてはいるが、後半では作品の様相をひっくり返す衝撃の展開になっていく。

しかしそれもこの作品は多くを語らずに、じんわりと、恐ろしい真実を見せていく。

祖父母の家にある厚皮類の角というものを象徴として、恐ろしい事実を詩的なアニメーションに昇華している。

誰にどう話したらいいのかわからない、そんなトラウマの心情を真摯に表現していると思う。
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