アハト

オーメン:ザ・ファーストのアハトのネタバレレビュー・内容・結末

オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

初レイトショー 人があまりいなかったのもあり一層怖さが増した気がする

悪魔の子,ダミアンが産まれる前の前日譚を描いた作品。ホラー映画の続編というのは初代が完成されすぎて、微妙になるケースが多いのだが全然そんなことなかった。何なら普通に怖かったし、面白かった。

悪魔の子が生まれてしまった背景として当時の世間の情勢に合わせている設定が素晴らしかった。舞台は1970年頃のローマ、(実際の歴史は知らないが)当時若者が教会などの権威から次々と離れていき宗教、特にキリスト教に価値が下がっていた時代だった。ご存知のようにキリスト教は何千年も信仰され続けていた宗教だからその権威を回復するために努めていた。その中で生まれたのが「悪魔崇拝」であった。悪魔の子供を産ませることで、その子供(悪魔)によって世間を支配しようと策略していた。なんと恐ろしいことか。教会側は悪魔の子を出産させるために修道女たちを次から次へとレイプさせていた。勿論主人公もその1人であった。悪魔の子が生まれなかったらその子供はひたすら捨てていく、まるで実験をしているかのように。
普通に恐ろしかった。権威を求めるようになると、人は倫理観や生命というのをいとも簡単にどこかへ置き去りにしてしまうものか。

物語の終盤、実はダミアンは女の子との双子であった。教会側は男の子しか欲していなかったので、ダミアンとその母親,マーガレットの存在を抹消しようとした。しかし辛うじて生き残ることができて、今は雪山で隠遁生活をしていた。 本当はいなかったはずの母親と、双子の片割れが生きているという展開に驚いてしまった。 絶対続きがあるやんと思い、また続編があることが楽しみになった。
初代を彷彿とさせるオマージュも随所に散りばめられていたので、色々と楽しかった
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