ヴレア

ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスターのヴレアのレビュー・感想・評価

5.0
遂に本作を映画館で観れて満足。
しかも貸し切り状態だった。
オリジナル版に5点をつけている以上本作も自動的に5点を付けねばなるまい。
映像が4Kになっているだけで、内容は同じなのになんでレビューは別なんだろうといつも思うケド…。

一応書いておくと、ストーリー的には現代の感覚で見るとかなり時代錯誤的である。
原住民の差別的な描き方や、女性蔑視、ピアノを盗む理不尽さ、セクハラのオンパレード等々。しかし、抑圧された女性が自分らしさを取り戻し、自由であろうとする姿は今にも通じるものがあり共感できる所だ。
心惹かれてやまないのはやはり映像の美しさ、特にピアノを海に沈める所とかの詩的な美しさに惹かれる。
また、何を考えてるか分からない主人公が何故、急にあんな変な男に惹かれていったのか。
その理由は定かでは無いが、説明出来ないのが愛ってもんでしょうが!(注意:徹夜してる謎のテンションで書いてます)
愛に盲目とは言ったもので、子供を外で遊ばせている隙に真っ昼間から情事に耽るかフツー?あんな狭い村で家を飛び出してすぐ男の家に行くし、バレない方がおかしいでしょ。
しかも、あんな隙間だらけのセキュリティゆるゆるの家でさあ。でも、そこが面白い。観客も覗いている人物の視点で覗いている気になるのでドキドキさせられる。
全体的にジメーっとした雰囲気とハーヴェイ・カイテルのゆるゆるな肉体、そしてホリー・ハンターの美しい裸体、それらが生々しくリアルさを際立たせていた。
とにかくピアノが重要であり、ピアノを弾く事で愛も始まって行く。
ピアノを壊してでも伝えたい愛。
嫉妬にかられた男はピアノを弾かせないように翼をもぐ。
ヴレア

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