よびちゃん

洗浄のよびちゃんのレビュー・感想・評価

洗浄(2023年製作の映画)
3.6
水の音と声から始まる。想像させ引き込む工夫が好き◎ 溺れるアリ。沈む男。
布を被り寝たまま水を吐く男を見せた後それに近付く女を見せるのはホラーというよりサスペンス(ヤバさがすでに明かされている)。しかし襲われるのはドアの向こうで見えず、何が起こっているのかは明かさず焦らす。
突っ込んでくる男から浴室の扉を叩く手に映る編集が最高で、ただ事ではない、何かが起こっているが理解できない混乱が怖い。映画のリズムをやっている。
缶を倒し水への執着を発見する自然な流れ、少し楽しくなってきている事を動じない姿勢で察知させる演出が良い。
ドタバタとした人間らしい足音はホラーからかけ離れているはずだが、理解不能というただ一点で恐怖に変わる。すごい。
神か霊かも襲われる条件も分からず見届ける様は天災を見ているよう。15分でこの満足感。
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