ウォシ

名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)のウォシのレビュー・感想・評価

3.4
前作「黒鉄の魚影」は本筋の事件をおざなりにしてキャラ萌えに走っててイマイチだったが、今回はそのキャラ萌えはほどほどにしっかり事件を追うのでサスペンス映画として面白かったです。

宝探し的な謎解きがミステリーの肝になるが、まぁ解けるワケがないものだったので身を委ねて観ると良さそうです笑

既存キャラからゲストキャラまで登場人物が多く三つ巴の戦いになったりと「緋色の弾丸」のような群像劇スタイル。
本作はゲストキャラの割合が比較的多く、既存キャラも最新刊まで追ってないと分からないキャラがあまりいなかったおかげで置いてけぼりにならずより楽しめました。

監督が「紺青の拳」の人のようで、その時同様にギャングが出てきたり街中で銃乱射したり程よくラブストーリーが挟まったりと午後ローで流れるハリウッド映画的なテイスト。
この監督はそうゆう作風なのかな?
個人的に好みの路線なのでとても良いと思います!

ただクライマックスが物足りない…
実はまだ事件が終わってないかのような匂わせ演出があったせいでもうひと展開あるのかと構えてしまったのもあって、エンドロールが流れた時「え?これで終わり?」と肩透かしを食らってしまった。
恐らく「瞳の中の暗殺者」以来の建物が爆破・崩壊・炎上しないクライマックスだったので結構地味め。
その代わり少年漫画みたいな超人刀アクションで魅せていきます。

エンドロール後のオチは、上映後の周りのざわつきを見るにまだ原作にない要素を出したという事なのかな?
でも「異次元の狙撃手」のようなファンしか分からない系のどんでん返しではなく、劇場版しか観てない自分でもちょっと驚くものでした。

ただあくまでコナンとして衝撃的なオチだっただけで、この映画内での事件としては特に関連性のない要素なのでただのファンサービスとして受け取ります。

※以下追記
後々調べたらコナンとは別に「YAIBA」と「まじっく快斗」を読んで無いと分からない要素だらけだったようで…
確かに剣道部勢は誰だか分からない人だらけだったけどコナンに出てきてたのかなと勝手に飲み込んでました。
ただやはりコナンどころか原作者の他作品まで知らないと楽しめない要素入れるのは印象悪いので減点。
ウォシ

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