すずす

三悪人のすずすのネタバレレビュー・内容・結末

三悪人(1926年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ジョン・フォード監督のサイレント映画の最高傑作とも呼ばれる西部劇。

本作が黒澤明の『隠し砦の三悪人』をうみ、ジョン・フォード自身が『3人の名付け親』に発展させている、とも云えそうです。

ランド・ラッシュ(『遥なる大地へ』で描かれている入植争い)を描いた映画としても『シマロン(1931年)』(小説1929年)に先行しています。

以下は物語。

1876年の春、スー族の土地への入植の頃、ダコタの黒い丘。ルーカスが金を見つけたのはスー族の居留地で、手が出さなかった。開拓者の壮観な隊列!ダコタでのランドラッシュ(入植争い)へ向かっている。
アイリッシュのダン・オマリーが脱輪した幌馬車の修理をして、若い女カールトンと仲良くなる。
ブル、マイク、スペード3人のお尋ね者の貼り紙。懸賞金500£、スペイン語では千ペソの賞金。
彼らが一台の幌馬車を襲おうとした時、先に幌強盗が出る。凄腕3人が強盗たちを蹴散らすと、残された幌馬車には女子、カールトンただ一人。同情する3人。
ゴールドラッシュに沸くカスターの町は教会や新聞社などがあり、活気がある。保安官のレイン・ハンターが牛耳っている。
3人がカスターの町にカールトンを連れて行くと、保安官は3人がお尋ね者だと言う。しかし、カールトンは慌てず騒がず、3人とは私の連れだと言い張る。3人はカールトンに雇いたいと言われる。すると、荒くれ者3人は我々以上にカールトンに相応しい男を見つけようと、夫探しすはじめる。ブルが酒場でダンを見つけ、ダンとカールトンは運命的に再会する。
保安官ハンターは部下に金脈を見つけた男ルーカスを脅させ、金の場所を吐かせようとするが失敗。ルーカスは死ぬ間際に、ダンたちに金の在処を教える。
ランドラッシュの日、保安官一身は、ダンたちが向かう先に金脈があると、彼等を追う。3人の悪漢たちは、スペード、オマリー、そして、ダンと自らを犠牲にして、2人を守ったのだった。そして、数年後、2人の畑には黄金色した小麦が溢れ、家の中にはブル、オマリー、スペードの3人の赤ん坊がいるのだった------

物語としては変哲のない内容ですが、大作感に溢れ、三悪人、特にオマリー演じるジョン・ファレル・マクドナルドは25本ものジョン・フォード映画に出演した怪優だけあって、圧倒的な存在感です。
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