つっちぃ

毒娘のつっちぃのレビュー・感想・評価

毒娘(2024年製作の映画)
4.3
《毒娘》
スプラッタホラーと見せかけて家父長制根強い(夫/父)の"毒"に少女達が"毒"で復讐する裏に(娘/母)の女性の(自立/連帯)が流れる人間ドラマ。ちーちゃんと2人で萌花の部屋のシーンは泣いちゃった"シスターフッドジュブナイルホラー"という感じ。こんないい話だなんて予告編サギが心地善きでした
そうそうこの作品でいろいろ突っ込んではいけないって、かくしてちーちゃんは今日もゆくのだ。。はい最高!
あと、ちーちゃんの生い立ちとかバックボーンみたいな話は無いからいいのだと思いますね。

"家族だから"という呪文の禍々しさ。ちーちゃんと萌花が繋がっていく"儀式"がまっすぐで美しい、がそれはやがて萌花と萩乃との連帯に。それは後先考えなく抵抗する幼い"個"から1個人を互いに認め尊重する自立した"個"の生成過程。変化しないちーちゃんが相手を変化させている哀しさ。

印象的な赤、青、黄を単純だけど信号に重ねてみたけど、黄色から赤に変化した萌花と黄色ではなく青いセーターを選んだ父。"青"いセーターの収まりが悪いのよね。。父の会社のロゴも青だけど、たぶん何かありそうな予感。。
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