このレビューはネタバレを含みます
洋画はたいがい戦前のものも
サイレントも観たことはあったが
邦画で戦中かつサイレントは初めてお目にかかる…はず
そして小津安二郎作品
大人のみる繪本
とあるように、子どもの視点で描かれた物語で
純粋無垢な瞳でみる大人の事情が描かれている作品
子ども達には子どもたちの社会があって
親たちには親たちの社会がある
それがわずかに擦れ合うくらいの接点で起きるジレンマを何気ない日常の中の一幕として切り出してる
自分が観たことある中だけでも
小津作品のお家芸であり
長い時代経ても人間として普遍的な場面でもあるから
自分の幼少時代の親の言動との齟齬を思い出して
不思議な懐かしさがある
まさしく
大人のみる繪本だなと
サイレント映画に不可欠な
セリフのト書きが当時の言い回し書き回しだから一瞬噛み砕くのに序盤戸惑うが
この辺解説ないと観れない世代もどんどん出てくるあたり
戦中時代もいずれ古文感覚になる時も来るのだろうなと