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緑の夜のolnのレビュー・感想・評価

緑の夜(2023年製作の映画)
2.8
【同じ痛みを抱えた者は共鳴する】
ジャンル:痛みの共感・痛みの共有

予告編から大好きな作品であろうと確信し、鑑賞前にパンフレットをゲットし、準備万端テンションアゲの状態で臨んだところ、やりたいことはわかるけど、なんか上手くはいってないなぁ・・・と、モヤモヤする鑑賞体験になりました。
普段なら、パンフレットを読むことで作品への解像度が上がり、多少評価が加点される傾向にあるのですが、本作はパンフレットを読むことによって、なんかそれ違くない?という感情が増幅され、副読本がマイナスに働くという新たな体験を得る結果になりました。
当たるも八卦当たらぬも八卦とはこのことかと、新たな境地へ至らせてくれた不思議発見作品です。

レビューらしいことを記しておくとすれば、各キャラクターの行動原理がギリギリ分からなくはないが、腑に落ちないというノイズが終始揺蕩っていて、とても歯痒い感覚に陥りました。危機的状況に追い込まれているはずなのに、どうにも緊迫感に欠ける描写ばかりが続き、物語の推進力になる決定的な描写もあったのかなかったのか、少なくとも印象に残らない始末。
反面教師として、映画にとっての説得力の重要性を思い知らされました。
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