3人の監督によるオムニバス短編集

「コール」宮崎圭祐監督
変な音するの、好き。見せるとこ、見せないとこのあんばいがほんと繊細にちょうどよく、画面づくりがうまいということか。主人公の心象風景が、私はツボに入りまくりました。静かに美しい画面に、はっ…ゾワッとしてふと己の心を覗き、身構えた。濃いぃ短編だった！音楽の、作品への寄り添い方がなんだかとても素敵でうっとり。

「#手と心が一致していない」
西山真来監督
人って自分にとって切実なとこだけ見ちゃうものですよね。ふっ。とんでもない状況なのに変な行動に出る人たちが、俯瞰で見ると滑稽で、あの2人、これからどうなるんだ…と、いけずな好奇心がわいてきた。

「#勝手に死ぬな」天野大地
ロケの風景に心洗われるSF。指南役の人が家族のなかに混じるときの違和感が、逆に温かい雰囲気をつくる不思議。


製作/DrunkenBird
企画/百々保之

どの作品も、忘れ難い魅力があるが、力が入りすぎてない、さりげなさがあり、惹かれた。

アフタートークに登場した、宮﨑監督、天野監督のお人柄から、なるほどやはり作品にあらわれるものなのだなぁと、目を細めてお話聞いてました。

プロデューサー百々さんも、各監督に提示した条件と撮影スケジュールの健全な管理について、実験としてやってみてる、という、その内容が素晴らしく、話し方も穏やかで、よきチームだなぁと思いました。

トークゲストの宇賀那健一監督は、さすがの監督視線で、気になったシーンについて宮﨑監督、天野監督に迫り、それを聞いたらまた観たくなっちゃった。
（宇賀那監督作も次々と公開中、観たい。）


ところで、テレ東の深夜にやってた不気味番組「SIX HACK」、とっても好きで、でも見始めたら内容の過激さからか全6回の予定が3回で打ち切り、検証番組が配信のみになるという、不穏な展開だったのだが、演出は酒井善三監督、宮﨑監督は助監督でした。
この番組プロデューサーの大森時生さんが10/22（日）にトークゲストとのこと。仕事の調整できたら行きたいなぁ。




【超余談】
このとのろ、習いごとがだんだん本格化してきて関連の講義や行事に行きがち。映画館になかなか行けてなくて、観たい作品がどんどん溜まっていく…。が、このオムニバスは好奇心に抗えず講義のあとダッシュしました。うー、大森時生さんトークゲスト行きたかったなー。もうすぐ始まるがまだ外に出られぬ。。。