TikTokやインスタのストーリーなど昨今の秒のコンテンツとは対極に位置するナレーションもインタビューもない4時間にもわたる美食ドキュメンタリー。けど、これが名匠ワイズマンの手にかかると全然長く感じずに見れちゃうから不思議。
舞台は田園地帯が広がるフランスの片田舎にある三ツ星フレンチレストラン。この厨房での調理の工程がとにかく繊細！料理をしているというよりも精密機械の組み立てを行っているようなきめ細やかさでその指先の動きを見ているだけでもあっという間に時間が過ぎてしまう。
普段は格式が高くて馴染みのなさそうなフランス料理だけど、こちらのオーナーが日本料理への影響を受けているからか身近なワードが次々と飛び出してくるので味の想像も何となく出来ちゃうのも嬉しい。醤油、味噌、シソ、イカの隠し包丁、そして日本製のバジル（笑）オーナーシェフが披露する日本人のカップルが来店した際のエピソードがこの映画での絶妙な隠し味になっている。
全方位ガラス張りの開放された店内、窓の外に広がるフランスの田園地帯、地産地消の献立、色とりどりのチーズの切り分け、ひと皿ひと皿のワインのカップリング、そして接客中の和気あいあいとした会話。都会の喧騒を離れてゆったりとした時間が流れているレストラン『トロワグロ』。一生に一度は訪れてみたい🥺
