大学4年

Hereの大学4年のネタバレレビュー・内容・結末

Here(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

"私はここにいて、そこにいる"


作中のセリフであったように自然と一体になれる映画だった。朝の風、木漏れ日が降り注ぐ森、小鳥の囀りや虫の羽音がまるで劇場に実在するかのように錯覚してしまうほど作品と同じ時間の流れを感じさせる。こういう臨場感の使い方もあるのか。
とにかくこの83分は繊細で優しく、何も起きないけどこんな世界があることを思い出す。都会で毎日忙しなく生きてる自分では気づけないものでしょ
土砂降りで寂しい映像が流れるが、二人の出会いは薄くともどこか温かい。ラストのように名前もわからないような二人だけど世界のどっかでこんな感じで繋がってる
男のどこか常に儚げそうに消えちゃいそうに生きて行く姿とは反対に、生命力がすごいコケと常に寄り添って生きる女性との出会い、それをあえてドラマ要素はいれずにただの触れ合いにする。退屈って言えば退屈だけど、そこには日常の感動と温かさがある!

今Twitterとかで移民難民を受け入れる、受け入れないとかで荒れてるヨーロッパとは反対に、こんな異文化・異世界との触れ合い方もある、コケっていう見落としてしまうような存在、ぞんざいに扱ってしまうような世界ともこんなに優しく触れ合っていける、土砂降りでも二人が店内でgood sign し合う姿はとても良かった。
多くのキャストがそのままの名前で出演しているも、それに全く触れずにただ存在しているだけで良いと言わんばかりに。
大学4年

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