コーディー

Saltburnのコーディーのレビュー・感想・評価

Saltburn(2023年製作の映画)
3.9
友情か、愛か、それとも。
地味で冴えない大学生オリバーが貴族の息子と思いがけず親しくなった事で拓ける世界。大邸宅に招かれ家族にも好かれ〝上流〟の馴染んでいく中で、徐々に欲望が露になっていく…
その視野に何を捉えてるのか、バリー◦コーガンの変幻自在な存在感が気色悪いが虜になるw面白い!

所有する広大な土地〝Saltburn〟で優雅に空虚に、浮世離れした生活をする上流貴族、そしてそこに紛れ込むオリバーという異物。と言うよりは劇中の言葉を借りるなら彼の〝リアル〟に貴族の退屈が刺激されていく…
そんなリアルを体現するバリーの個性と底知れなさが緊張を煽っていたし、ゴツゴツした裸体の生々しさまで最高w

まあストーリー的にはそれほど新鮮味はないし捻りも予想の範囲内やったけど、権利や地位を享受して気儘に生きる貴族の異常性や、おめでたさをやや悪意を込めて描いていたりwそんな夢の中でオリバーという現実が影響を及ぼしていく展開もなかなかに不穏で見応えがあった。

そしてオリバーに取り入られる側である如何にも貴族なロザムンド・パイクらクセ強なキャストも良かったし、出演シーンは少ないけどキャリーマリガンがとても印象的でした!