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Saltburnのchunkymonkeyのレビュー・感想・評価

Saltburn(2023年製作の映画)
4.0
明けましておめでとうございます。新年早々こちら、盛大に病んでる版「君の名前で僕を呼んで☠️」であります(笑)。まだ観てない方は「君の名前...」から続けて鑑賞するのをおススメするよ😊夏の間、オリバーという青年が豪邸に迎えられる、という設定だけだとまぁ偶然かなと思うんだけど、フェリックスがオリバーを部屋に案内する場面で、「あー!!!!これ、確信犯だぁ!」となります。

「バスルームは共有だよ(We have to share the bathroom)」というのが一言一句全く同じセリフで、その直後ヤバいものが入ってたらお手伝いさんにバレるという会話も全く同じ、さらにその際のオリバーの返答「トランクスだけだよ」というのが、「君の名前...」でエリオがオリバーのトランクス型の水着を物色する場面をさりげなく示唆し、本作でもその後同じ似たような、ただしキモさ×100の場面があることを予告してる。翌朝の朝食では卵料理でお手伝いさんに手間をかけ... そんで、もうここからはひたすら対応場面に同一セリフのオンパレードだよ。

が、その他にも「Summer of 85 (2020)」はまだしも、「リプリー(1999)」、「マイ・サマー・オブ・ラブ(2004)」などスリラー/クライム作品との類似性が指摘されるように、話は「君の名前...」と全然違い、めちゃ病んでる感じです... それをこの爽やかな映画と対応させてるから、余計に対比効果で本作の気持ち悪さが光ります✨特にBetter now?という短いセリフで「君の名前...」の初キスと本作の別れの間接キス🤮🍷☠を対比させてるのは秀逸。

事態が大きく動き出す後半にテンポよく話がサクサク進んでいくのもあり、ストーリーは普通にめちゃ楽しめる。ただ、同情的に描いてみたり異常性を強調してみたり、いろいろ説明されているようで、逆にそれがあまりまとまりがなくて、結局オリバーがどういう人物なのかがよくわからないのが少し残念かな。もうちょっとちゃんと彼のことを理解したかった。ラストのダンスなどに象徴されるよう若干"狙いすぎている"感も好き嫌いが分かれそうで、批評的に割れているのも納得です。

個人的に世代が若干被ってるのもあって、大学生の2000年代ファッションが懐かしい😊
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