片腕マシンボーイ

春の画 SHUNGAの片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

春の画 SHUNGA(2023年製作の映画)
3.5
日本人は外から来たものを有り難がり模倣したがるとこがあるが……、そこからハズレた時に素晴らしいモノが生み出されんのよ、っつ〜会田誠の言葉にしみじみしたぞぉ

春画って奥深いんよ!ってドキュメンタリー

有名作品から、初見の作品まで色んな春画みれて楽しかったし、作家以上に恐ろしい技術を見せつける彫師や摺師といった技術者の尋常ならざる技には感動したが!陰毛の緻密な作業よ!
やっぱり春画のポジションというか、江戸時代には世間一般に認知され楽しまれてきた春画が、明治以降には猥褻物として扱われ、日陰でコソコソと嗜む物になってしまった、っつ〜悲劇にマシンボーイはスンスンしたよねぇ

そもそも大衆文化として名の知れた絵師に描かれ世間一般に楽しまれてきた春画が、そんな扱いをうけなくてはならなくなったんは海外から入ってきた文化の犠牲以外何者でもないのに、今更ながら大英美術館で展示して日本の文化ビューティフル!言うてる西洋人のアホっぷりったらないが、まぁ西洋文化に毒され日本古来の文化を捨てたんも日本人自身やからもうどうしよもねぇのよ……スンスン
新しく海の向こうからやってきた文化に憧れエロいものには蓋!つってその本質である美や楽を無視したかつての日本の滑稽さにもガッカリやが、まぁ今かてロマンポルノやピンク映画に対してたんなるエロ映画という認識しか無い映画ファンが多いもんやからばね、下世話なものイコール不要なものっつ〜悲しき選別も昔に限った話では無いのよね……いとかなし、スンスン

冒頭に書いた会田誠の言う言葉が、美術に限らず映画にも当てはまるんは言わずもがな、アメリカ映画を意識したり、わかりやすい原作もの映画やドラマ映画が興行的に成功する一方で、ちゃんと面白い映画ってそういうことなんかなぁ?しみじみ思うね、日陰にあろうがちゃんと作家や技術者がこだわり抜いた作品を評価できる映画ファンでありたい!(かわいこちゃん映画とワンコロ映画は別!ぺろぺろ)