ベビーパウダー山崎

フィンガーネイルズのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

フィンガーネイルズ(2023年製作の映画)
2.0
なんかカッコつけてこねくり回しているけど、結局はいまの退屈な彼氏に飽きたので、新しい彼氏に乗り換えただけの話で脱力。機械による(絶対的な)愛情診断に抗い飛び込む、その心の衝動を見せたいんだろうけど、別世界の作り込みは緩く、プチSF的なプロセスも古くさくて陳腐。男女のドラマ(関係性)がくだらなく映る。
画の色や切り取りはApple TVだからなのか『セヴェランス』っぽい。淡々としているのを責めはしない。爪を剥ぐ痛みに工夫がないのもそうだが、一発ネタを120分見せるには、客の想像を超えてくるショックが圧倒的に足りない。