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知りすぎていた男のyayuyoのレビュー・感想・評価

知りすぎていた男(1956年製作の映画)
3.5
ヒッチコックが1934年に制作した『暗殺者の家』のセルフリメイクとなる今作。
『暗殺者の家』を殆ど覚えてなかったけど(ピーター・ローレはかろうじて記憶にありますが)かえって新鮮な気持ちで鑑賞できた。

モロッコへ家族旅行に来たマッケナ。
旅先で出会った男が殺される現場に遭遇してしまい、
さらには息子のハンクまで誘拐されてしまう。
死に際に男が呟いた遺言を頼りに夫妻が息子を救出すべく奮闘する、ヒッチコックお得意の巻き込まれ型サスペンス。

コンサート会場で、シンバルが鳴るまでのジリジリとした緊迫感は格別。
子どもと一緒に歌っていた「ケ・セラ・セラ」の使い方も上手く、
いつもながらヒッチコックのセンスに関心する。
ホテルで待ちぼうけをくらう友だちや、
低いソファで落ち着かないマッケナなど、
意外と笑ってしまうシーンも多い。

サスペンスの中にこういうジョークがある事で物語に緩急がついて完成度をより高めていると思う。

もう一度、『暗殺者の家』も見ようかな〜。
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