ヒチ

呪怨のヒチのレビュー・感想・評価

呪怨(2002年製作の映画)
3.8
呪いと恐怖の物語が届かなかった声についての物語に転じる最後の哀しさ。彼女たちの声は生前誰にも届かず、死後もまた声に意味が宿らずただの音声となり誰にも理解されることはない。それを知ると今作を象徴する伽椰子のあの呻き、俊雄が発する猫の鳴き声も別の意味合いを帯びてくる。

今作の異様な部分はやっぱりその「家に入った人間(+警備員)を無差別に呪い殺す」という理不尽さで、物語の型自体はそれこそ四谷怪談等の系譜に連なる正統派の怪談話だと思う。
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