東野圭吾原作の映画化。中条あやみ、岡山天音、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、森川葵、間宮祥太朗という主人公を取り巻く俳優陣の演技は良き。原作ものなので、仕方ない部分もあるかもしれないが、ミステリーで密室者、誰が犯人かわからない、ということは、それぞれが「殺されるかもしれない」という恐怖と疑心暗鬼を持つはず。最初の事件の時は、シナリオかと軽く受け止めたとしても、２つめの事件は、本当に殺人だ、となっているはずなのに、キャストの恐怖感が全然足りないし、行動に違和感がありすぎる。そして、その中盤のプレッシャーが足りないため、ラストがあまり盛り上がらない。作品のトーンに抑揚がなく、あらすじを聞かされているような形になってしまった。そして、エンディングにプロモーションごりごりの楽曲で、さらに評価を落としてしまった。
2024年1月17日@TOHO二条
