なだ

宇宙戦艦ヤマト 劇場版 4Kリマスターのなだのレビュー・感想・評価

5.0
思入れが強く長文なので読むの面倒な方はスルーして下さいね😄💦

今回の46年ぶりにリマスター版を劇場で観る事が出来て嬉しい限りでした。
赤茶けた大地と夕日に染まる廃船ヤマトの朽果てた絵は大画面に映える。

ストーリー的には戦時中の戦艦の活躍に胸踊らせた少年たちの心に沿うような紙芝居の雰囲気を持つ世界感であると思います。多少のご都合主義は目をつぶります。
(私を今作に連れて行った父も戦時中は12才の少年でした)


今作の舛田利雄監督は、石原裕次郎や『二百三高地』を撮った監督ですが、テレビ版から起こした5時間の映画版を「沖田十三艦長」の人物像に焦点を当てて2時間にまとめているそうです。

デスラー総統率いる大ガミラス帝星の攻撃を沖田十三艦長(52才!?)の奇策に次ぐ奇策でピンチをくぐり抜けるその人物像は頼りになる大人の漢。この年になって改めて観るとやはり沖田艦長がカッコイイ。

そして若い主人公、古代進(18)を良く導いている。


イスカンダル星出発時に森雪が手を怪我しているのはテレビ版でイスカンダル星に残ろうとした一部ヤマトクルーに拉致された為😅
ガミラス星で溶け落ちた第3艦橋が瞬時に修理されているのはヤマト技術班のミラクルに違いない😅


ガミラス本星での決戦で、全てを破壊し尽くし星を1つ滅ぼした自分たちに対して森雪と古代進が勝利を喜ばずに反省する。

「我々は戦ってはいけなかった。愛し合うことだったんだ」
と後悔するシーンは、平和な時代に生まれた当時の私にはピンと来ないセリフだったが…ふと現在続いている紛争になぞらえて

ガミラス=ロシア
地球=ウクライナ

と置き換えてみると現実感が生まれる。現在も続くロシアとウクライナ終わらない戦争を想起させる。

現実の世界は上記のような単純な事ではないが、繰り返される戦争は人類の愚かな行為を考えるに充分なテーマだと思う。


      ♫
46年前に9才で父に連れられ観た作品「宇宙戦艦ヤマト」

当時感動冷めやらず、まず何をしたかと言うと、お小遣いでヤマトのシングルレコードを買い(佐々木功のヤツ)、次はお小遣いを貯めてヤマトの交響組曲のテープを買いに行った。(当時はテープなのです)

映画は総合芸術とよく言われるが、従来の子ども映画と確実に違う点は、宮川泰が綴った交響組曲だと思う。

子ども心にオーケストラの魅力に目覚めることが出来たのも今作のおかげかもしれない。
決定的に今作を高みに押し上げているのはこの劇伴に他ならない。

現在も続くヤマトシリーズもその息子さんの宮川彬良さんが携わっている。
編曲は彼らしさが出ていて良いかもしれないが、本音を言うと私にはイマイチ。
でも今作の交響組曲を宮川泰さん没後に指揮した宮川彬良さんは全身で父の曲を表現していて感動してしまった😂


【あれこれ】
・ドメル将軍の濃〜い大アップは結構キツかった…😅
・ヒスは和平交渉しようとしてちゃんとしてる(殺されるけど)
・アナライザーが雪のスカートをめくるようプログラミングしたのはたぶん真田志郎。(テレビ版)
・西暦2150年にもなって「彦左衛門」と名付けちゃう徳川さん家はたぶん将軍家の末裔に違いないw
なだ

なだ