つっちぃ

DOGMAN ドッグマンのつっちぃのレビュー・感想・評価

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
4.3
《DOGMAN ドッグマン》
幼い頃の家族からのDV、障害、貧困、叶わない恋慕。いつも愛を与えてくれたのは"犬達"だった。ダグラスとエヴリンの知的で敬意溢れる会話とは裏腹のおぞましい世界が広がる。社会的弱者が生きていく為の術の全てを正当化する事は許されないが、あの境遇がダグラスを作ったのだとするなら親や社会の責任は重い。

何度も心折れ"死んだ"はずのダグラス。自分が生きる為と言うより自分に愛を与えてくれる"犬達"を生かす為に生きていく姿はまさに"神"だったのかもしれない。いつもジェントルなダグラス。一歩一歩が死に近づく彼が踏み出したその先には神々しく輝く暗黒が広がっていた。

多くのわんちゃん達の演技が何とも愛おしく素晴らしい!エディット・ピアフやクール・ジャズを織り交ぜた映像の作りも観るものを惹きつける。全体に漂う空気感が何かに似てると思ったら"ジョーカー"でした

主演ダグラスを演じた ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ が素晴らしすぎて調べたら、ニトラムの彼だったのね。。深く傷付き病んだ精神性の役はお見後過ぎるが役者としての精神を保つ術がとても気になりました...
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