ヒノモト

エクソシスト 信じる者のヒノモトのレビュー・感想・評価

エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)
3.3
『ハロウィン』リブート3部作のデヴィッド・ゴードン・グリーン監督による『エクソシスト』の正統的続編。

アンジェラと親友のキャサリンが森へ出かけたきり行方不明になり3日後に救出されると様子がおかしく、現代医学で解決できず、かつて憑依を経験した人物を訪ね、悪魔払いを行うというお話。

ホラー映画の続編が1作目を越えられないというか、最初のインパクトに対してパラダイスシフトするような軸の転換をしないと、新たな恐怖感は生まれないと思いますが、現段階では旧作の現代版でしかない印象でした。

旧来前とした悪魔払いが通用しない見せ方は、良いと思いましたが、3部作だから隠されているのか、2人の少女が同時に取り憑かれたことの意味、必然性については曖昧なままで、最後まで釈然としないことに対するモヤモヤがありました。

肝心な悪魔払いについても、悪魔が乗り移ったことの怖さも演出としても物足りないし、ほとんど拘束されたまま動けないから、そもそも怖くないし、フォーカスされるのは悪魔払いする人や親が協力して、どう立ち向かっていくかということばかりで、その結末も何が決め手かわかりにくい。

物語的意味なのか、ポリコレ的な忖度なのか、黒人と白人の少女2人に運命を分けた意味や、キリスト教徒を世界観を越えた続編の展開になることを期待したいところです。
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