愛した人には知らない過去があった的な邦画でよく見る題材ではあるものの、なんとなくやるせない気持ちにさせられる彼女の生い立ち。市子も月子もこうならざるを得なかったのだろうかと憐れむ。生まれこそ全てなのだと感じてしまう後味。
市子が他人への愛を知った上で去る決断をするところは人並みな感情が見受けられて良かった。それ以外の目の奥の笑ってない表情というか杉咲花ちゃんてこんな凄い役者さんだったんだと知れたところも加点。
個人的には男の子たちがあんまり好かぬキャラしかいなかったなぁ。北くん痛い。長谷川が泣き出すシーンもなんかすみません冷めちゃった。あえて魅力を感じないところもこれは市子の物語であることを際立たす演出のようにも思えた。
それにしても市子よくモテる。母ゆずりの天分だろうか。