くぅー

市子のくぅーのレビュー・感想・評価

市子(2023年製作の映画)
4.2
【my映画館2024 #12】
“普通に生きていきたいだけや。”

»プロポーズの翌日に逃げるように姿を消した川辺市子…その恋人と刑事が探し始めるが、過酷な家庭環境で育ったこの女性の壮絶な半生と真実が明らかになる。

はい、我が地ではやっとの一週間限定公開で、期待はしてましたが…やはり昨年のmyベスト級の余韻に浸ってました。

そう、思っていたよりもシビアな生き様を見せつけられ、特に出生の秘密には過去作でも見たことがある事情で、さらなる訳ありの家庭の環境と…この設定には完全に揺さぶられてしまいましたね、戸田監督お見事でした。

で、関係者の言動でミステリーの真相に迫るような展開に目新しさはないものの、情に深く沁み入るように披露され…って、とんでもない話なんですけどね。

うん、ラストだって本当はあれでは駄目なんですが…でも、誰よりも自分という存在にとことん向き合ってるだけに、何とも言い難い感情でスクリーンを呆然と見てました。

そして、主演の杉咲花…『52ヘルツのクジラたち』を先に見ていてスゴみを゙感じましたが、こちらではもう圧倒されましたね。

その他の俳優陣では、若葉竜也…今回は控えめながらもきっちりと作品をリード。
森永悠希…いい仕事してましたね。
中村ゆりが流石で…宇野祥平もいい味出しまくり。
さらには、渡辺大知に、倉悠貴に中田青渚に、石川瑠華に大浦千佳らのサポートも良き。
くぅー

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