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ダム・マネー ウォール街を狙え!のnoborushのレビュー・感想・評価

3.0
ダム・マネー ウォール街を狙え! 2023年作品
Dumb Money
6/10
クレイグ・ギレスピー監督
ポール・ダノ ピート・デイビッドソン シャイリーン・ウッドリー
ビンセント・ドノフリオ
アメリカ・フェレーラ マイハラ・ヘロルド ニック・オファーマン
アンソニー・ラモス セス・ローゲン タリア・ライダー
セバスチャン・スタン ケイト・バートン クランシー・ブラウン
ルーシ・コータ ラリー・オーウェンス デイン・デハーン
オリビア・サールビー
キース・ギル(ポール・ダノ)という米国の生命保険会社で投資コンサルタントを
していた程度の普通の投資家で、YouTubeで投資戦略を語り、市場から
注目されていなかったゲームストップ株を推奨する。
当時ロビンフッドというアプリが出現し、著しく低い取引手数料を誘因に、
投資経験の浅いミレニアム世代やZ世代を取り込み、ミーム株となったゲームストップ株は高騰していく。
株価は上がるが、その理由は脆弱なことからヘッジファンド(メルビン・キャピタル・マネジメント)のゲイブ・プロトキン(セス・ローゲン)は売りをすすめるが、
ひたすら株は高騰しヘッジファンドは損失を被る。
証券市場が1%の裕福層から大衆に開放されるという理想と、草の根の若い投資家が
ヘッジファンドを叩き潰すという楽しみはあるのだけれど、
大衆も裕福層も対して頭脳的には変わらないというところがポイント。
大麻吸ってるイメージしかないセス・ローゲンが裕福側になっているし。
ただ、そうした証券市場の大衆化と後々出てくる既得権益をもつ人達の権益を守るための
不当なやりかたがあるのではないかという疑惑というだけではさほど面白い作品には
ならない。
金融映画として「マネー・ショート 華麗なる大逆転」が傑作だったのは、金融システムの中で、皆が見過ごしていた間違いに築いた優秀な少数の人物が勝利した点。
そこに知性があるかないかがこうした作品の優劣を決めると思う。
普通の知性を持つ人がマネーゲームしているだけでは退屈。
コロナ禍の時代の映画なので、みなマスクしていてゲームストップの店長が、
デイン・デハーンだったのだけれどラストでマスクとるまで気付かなかった。
ダノの父親役がクランシー・ブラウン。「ハイランダー 悪魔の戦士」の悪役の
息子が弱々しい猫好きのダノとは。
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