MasaichiYaguchi

“敵”の子どもたちのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

“敵”の子どもたち(2021年製作の映画)
3.7
娘がイスラム過激派組織「ISIS」に参加して死亡し、遺された7人の孫を救うことを決意した男性の命がけの旅を追ったドキュメンタリーは、SNSでは「敵の子どもたちを連れて帰るな」など大量の批判や、スウェーデン当局も解放に前向きにならない中、危険で衛生環境も悪い難民キャンプから孫を救い出す為の闘いが描かれる。
スウェーデンで暮らすミュージシャンのパトリシオ・ガルベスの娘アマンダは、同国で最も悪名高いISISメンバーと結婚し、2014年にカリフ国家建設に参加するためシリアへ密航する。
娘は帰国の説得にも応じず、パトリシオに支援を求めてくるが、ISISにお金が渡る恐れがある為に断らざるを得なかった。
そして2019年、ISIS掃討作戦により娘は夫とともに殺され、1歳から8歳の子ども7人が遺されてしまう。
パトリシオは危険を顧みずに孫たちを救い出すことを決意し、援助団体への連絡を続け、遂に孫たちがシリア北東部の難民キャンプにいることを突き止めた彼は、シリアとの国境近くのイラクの都市へと向かうが、様々な困難が立ちはだかっていく。
果たして彼は無事に孫を救い出すことは出来るのだろうか?