てるる

BAD LANDS バッド・ランズのてるるのレビュー・感想・評価

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)
4.2
1ヶ月前の8/24
完成披露試写会に参加させて頂きました。

山田涼介目当ての若い女の子がやたらと多い試写会で、並んでる時からアウェイ感ハンパなかった。

大阪を舞台に、特殊詐欺を生業とするネリ。
東京から弟のジョーが戻ってきたことで姉弟の運命が大きく狂い出す。

ここ最近の原田監督作では1番面白かった!
中盤の展開にはハラハラさせられたし、ラストの思いがけない伏線回収にビックリした。

犯罪者なのに応援したくなるネリ。
それは常にクソ男どもから尊厳を踏み躙られながらも、強かに必死でサバイブする彼女の生き様に惹かれたからかもしれない。

演じてるのが安藤サクラというのも大きい。
関西弁も違和感無かったし、さすがの演技と存在感でキャラの魅力マシマシ。

弟のジョーもバカで短絡的な小悪党なんだけど、何か憎めない。
腐れ縁的な姉弟愛が感じられるのも良かったよ😭

性犯罪で揺れるジャニーズだけど、スクール革命好きなので山田涼介は好きだし、この憎めないキャラクターに山田涼介が一役買ってるのは確か。

でもこの映画のMVPは宇崎竜童。
白髪になって最初気付かなかったけど、もうめちゃくちゃ渋くてカッコ良かった。
舞台挨拶でご本人も仰ってたけど、本当に美味しい役どころ。

その他、生瀬さんの安定感はさすがだし、舞台挨拶も1番笑い取ってたし。
映画初主演というサリngROCKも初とは思えない程の好演だし、このキャラも良かった。

ノワールというジャンルは韓国にもインドにも負けっぱなしな邦画だけど、今作はジャパンノワールも悪くないと思わされた。

ただ、いつもの原田監督作品らしく、セリフは聞き取りづらいです。
毎度思うけど字幕欲しい。

ちなみに原作は『勁草(けいそう)』というタイトルらしいけど、監督曰く映画のタイトルはテレンス・マリックの「地獄の逃避行(原題:Badlands)」から取ったのだそう。

なるほど、ある人物を殺したことで始まる男女の逃避行という超大枠は一緒。
原田監督テレンス・マリック好きなのね、というのが言葉の端々から分かりました👏

邦画としてはかなりオススメです。
てるる

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