ノラネコの呑んで観るシネマ

無情の世界のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

無情の世界(2023年製作の映画)
4.3
三つのセクションからなるオムニバス映画。
佐向大監督の第一話は、唐田えりか演じるある重罪を犯した小悪魔的な主人公に、周りの男たちがことごとく手玉に取られる。
山岸謙太郎監督の第二部は、渡部龍平演じる悪役俳優が、オーディション会場と間違えて、ホンモノのヤクザの事務所に殴り込み。
小村昌士監督の第三話は、変質者から身を守ろうと護身術を習う白石優愛に、恋愛教室に通う大友律が恋をする。
傑作「教誨師」「夜を走る」の佐向監督目当てで観たのだけど、三話全て面白い。
ほぼ自虐ネタの唐田えりかにはじまって、自分で共同脚本も書いている渡部龍平とか、どの作品も俳優のキャラクターをうまく生かしシニカルな笑いに繋げてクオリティ高し。
一本あたりのボリューム感も良い塩梅で、ちゃんと映画を観たという満足感がある。