シル

四月になれば彼女はのシルのレビュー・感想・評価

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)
3.1
普段観ないような作品ですが教授にお勧めされたので、映画館に観にいきました。

話は理解できてると思うけど、情報が完結してないというか、ふんわりしてるというか。
このふんわり感がどこの層に刺さってこういう系が作られるのか個人的には分からない。

結局何を伝えたかったのか、答えを用意してくれてもなければ、話は結局フジの力不足に落ち着く。あれでなんで幸せそうに映画が終わるのかよく分からない。

弥生が2人の中での孤独を恐れていることと、恋人のために父を孤独にすることを選び2人のためだけに行動することは出来なかった春を対照的に描いてるのは良かったような気もする。

結婚式を挙げる2人から始まるので、あー今が一番熱いのかと自然と考えてしまってたが、弥生の失踪後、何気なく観ていたシーンの意味が変わる流れは良かった。

あそこまで彼女のことを知れてなくて、見れてなくて、円満とは程遠い中で結婚に踏み切った理由が元カノのことを完全に忘れるために思えてくる。

愛を終わらせない方法について、前向きな回答がされなかった点については、あえてなのかな?それぞれに回答を持って欲しかったのか、2人で探すものだといいたかったのか。

元カノが10年近く経っても当時のことを思い出してる感じとか、あの頃はあなたのことが誰よりも大切でした的な言葉とか、大学生と現在の間で全く恋愛をしてない感じも全てが男目線の理想の元カノ像を見せられたみたいで不快。

手紙が来たことで、心の奥にしまってた後悔や当時の恋心なんかを思い出して、弥生に目を向けられてないようにもとれたので、あまりいいお話ではなかったかなーー。そもそも本気で探してるようにも見えなかったし、自分でじっくり悩んで答えを探す前に人に聞くのはどうなんだ。
2024
138
シル

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