かなむパパ

四月になれば彼女はのかなむパパのレビュー・感想・評価

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)
4.4
かなり前から、大作(海外ロケがあるから、そういう意味ではそこそこ大作?)のように予告編を流してたわりに、上映時間108分というかなり短め(今時の話題作という意味では)。
いろいろはしょらないで、もう少し肉付けしたら、もっと良くなったと思われるけど…それを差し引いても、大人にはかなり響く秀作。

出会いがあって別れもある。きっと誰もが間違いなく自分より大切な人がいる(いた)。その愛を終わらせない方法か…。みんなその答えを求めて、自分の愛をエゴに、不条理に押しつけたり求めすぎたり…もがき、悩み、哀しみ、喜び…そして前に進めないでいる。
過去一番の恋を…そして過去一番の辛い別れを…いい歳したおじさんながら思い出し…涙しちゃいました。

みなさん、良い演技してましたが…特に森七菜ちゃん、いい女優だなぁ。恋する少女の、愛する女の、そして生きる尊さと命の儚さを、見事に表現してました。
あと、鉄板のウユニもさることながら、プラハ・アイスランドのなんと美しいことか。日本映画話題作あるあるの、海外ロケの押しつけな嫌味がなくて、これまた素晴らしい。

ただ…最後に向かった海…なぜ分かった?俺、何か見逃してる?原作ありきの映画…その辺の伏線欲しかったなぁ。