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コロニアの子供たちのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

コロニアの子供たち(2021年製作の映画)
3.3
1960年代初頭、元ナチス残党パウル・シェーファーがチリにやってきて設立したキリスト教バプテスト派の宗教施設「コロニア・ディグニダ」(現在名:ビシャ・バビエラ)。
多くの信者を集めた布教活動は「チリ南部のドイツの奇跡」と呼ばれたが、実はシェーファーらは拷問や殺害、性的虐待を繰り返すカルト集団だった。
ピノチェト独裁政権(1973-1990)下で隠され続けた悪名高き実話をひとりの少年のまなざしによって描いたシリアス・ドラマ。

1989年、ピノチェト独裁政権末期の南米チリ。
12歳の少年パブロは「コロニア・ディグニタ」に奨学生として入会。
地域から隔離された施設で共同生活をするが、まもなく「永遠のおじ様」パウルの"スプリンター"(お気に入り)に選ばれる…。

~登場人物~
①カルト集団
・パウル(ハンス・ジシュラー )リーダー
・看護士ギゼラ(アマリア・カッシャイ )
・ヨハネス(ダヴィド・ガエテ ) 

②犠牲者たち
・パブロ(サルヴァドール・インスンザ) :主人公の少年。
・同室の少年、ルドルフ
・ピアノ担当の少女(レオニー・ヴェッセロー)

③その他
・ パブロの母セシリア(ジャンニーナ・フルッテロ)
・大佐(アレハンドロ・ゴイク)
・ファースト・レディ(パウリナ・ウルティア)

ピノチェト政権とも深く結びついていたカルト宗教集団。
その施設「コロニア・ディグニダ」で行われた犯罪行為のほんの一部を少年の目と体験を通して描いている。
なお、「コロニア・ディグニダ」は1990年のチリの民主化後も存続し、パウル・シェーファーの支配は彼が死亡する2010年まで続いたとのこと。
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