よぼよぼのおじいさん

枯れ葉のよぼよぼのおじいさんのレビュー・感想・評価

枯れ葉(2023年製作の映画)
3.0
「すべての映画はこうあるべき, だからこそ褒める点も特にない〜『Kuolleet lehdet 枯れ葉』」



本当にふつー. アンドーリャの映画でも寝なかった人間が途中で一瞬、意識飛ぶレベル

「大方の現代映画みたいに冒頭モノローグで説明をせず映像描写だけで主人公の生活を映してる!」とか「舞台芸術のような派手ではないコンパクトな演技に魅せている」とか, そんなん映画なんだから当たり前なんですよね. 我々がそういった表現形式に毒されてるだけで, 態態言及することでもないとおもいます

2人がデートする映画館に貼ってあるポスターも玄人ワーキャーというか, 「私だけが理解る、いい選出だね!」をジジババ全員に思わせ得るラインナップというか......
スマホも出てこない, ギリギリ旧型のラジオがけたたましく鳴り響いてるくらいで, カラオケバーに集う年齢層に若者も歌い手の子達を除いて殆ど出てこないあたり監督自身にとって大部分を占めるフィンランドの慎ましく生活する中年以降の人々の風景を画にしているのが残念ながら私は全く刺さらず...

何はともあれ大体の人にとっては良い映画です. 静穏なミニマルさ, とも言い切れないのは背後で漂う不穏な情勢があるからこそですね