落下の解剖学のみきののレビュー・感想・評価

「可能な限り曖昧な結末にしたかった」という脚本家の意向その通りのエンド。
事件の真実が最後まで分からないあたり、法廷劇に見せかけた人間ドラマ。

ジレンマを抱える息子と同じ視点で進む審理の過程で、
「人は信じたいものしか信じない」ということ、他人には見せない内臓（性的嗜好や不倫、うつ病、暴力など）は一度解剖されてしまうと二度と戻らないのだと気づく。