グッドスピード

落下の解剖学のグッドスピードのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
4.0
"構想"

父、母、弱視の息子、犬の4人家族の話。ある日息子が犬の散歩から戻ると、庭で父が死んでいた。そして母親が容疑者として起訴され裁判で戦うことになる。果たしてこの裁判の行方は!?

十数年ぶりに昼間の映画館へ!いつもレイトショーばっかだけどたまには良いな。

今作はミステリーではない。真実がどうとか犯人がどうって話では無く、この母親の裁判の行方を見守る映画だ。
裁判シーンはしっかりガッツリ、実際の裁判さながらのテンションで行われる。
これにハマれるかそうでないかで評価が変わると思う。
パッと見は母親の描き方が悪者っぽい感じだが、実際は…?

さて、全部観て自分は夫にムカついたので愚痴を書きます。
夫は作家を志しているのだが、作家を志望している人の多くは中々"書かない"と聞いたことがある。
アイディアを練り構想を考えるのだが、失敗を恐れてその先の原稿執筆まで進まず挫折。その繰り返しをする人が多いらしい。
この夫は典型的なこのタイプ。
過去の回想シーンで夫は一見正当な主張をしている様だが、その実できない言い訳をしているに過ぎない。
もちろん妻も冷徹すぎるし自分は絶対に友達になりたくないと思うが、圧倒的に夫の信念が弱過ぎる。
自分も小説ではないが作家を志して頑張っているのでこの夫は気に入らない。

でも映画としては面白かったです。
あと犬がすごい!さすがパルムドッグ賞の受賞犬!!