tokiwa3256

PERFECT DAYSのtokiwa3256のレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
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Filmarksを楽しむ皆さま
今年も『PERFECT DAYS』な一年を♪
と言いたいところだが
年初からいろいろあって萎えるなぁ。。


さて『PERFECT DAYS』
そもそもの企画コンセプトの違和感による批判(缶コーヒーのBOSSもそう)を耳にするが、まぁそれを言っちゃぁ身も蓋もないよね。ただこの作品を、例えば三宅唱監督なら、銭湯などのロケ地も全て変更し、陰毛がこびり付いたような汚い公衆便所で撮り直すのだろう。主人公の仕事の相方は間違いなく兄貴の方だろうし、三浦友和さんは必ずキャスティングされる。
というか、もしも三宅唱監督が撮ったら、この映画が一体どうなるのか、純粋に観てみたい。


前置きが長くなったが、
ホント良い映画でしたねぇ〜
途中で泣いちゃったもの^ ^
点数を付けるのはムズいなぁ。
10段階で言うと??
ただ映画館を出たあとも、その夜に寝るまでずっとこの作品の事をいろいろ思い巡らしていた。多分そういう作品なんだと思う。


以下、どうでもいい枝葉





出だしのアニマルズにもびっくりしたが、次のヴェルベット・アンダーグラウンドで更にびっくり。(姪っ子の名前がニコ!)ルー・リードの「パーフェクト・デイ」は『トレインスポッティング』とは真逆の使われ方。最後のニーナシモンの激渋さ。
これヴェンダース監督は相当練りに練ったんだろうな。
あと、あがた森魚さんのギターで歌う石川さゆりさん。津軽海峡〜と天城越えはもうお腹いっぱいなので、この曲をそのまんま紅白歌合戦でやれば良かったのにww

姪っ子と並んで座る構図でもうニヤニヤしちゃう。そもそも名前が「平山」っていうだけで欧米人の邦画ファンにはバイアスがかかるでしょうし。

「ルーティン」というと
ジャームッシュ監督の『パターソン』を挙げておられる方もいるが、最初の方はどうしてもアケルマン監督の『ジャンヌディエルマン〜』を思い出してしまい、途中までゾワゾワした。もちろん全然違うんだけど。

平山が毎度玄関ドアを開けて空を見上げるシーンがジーンと泣けてくる。でもあれ毎回表情が微妙に違うのかな?配信が来たら確認してみたい部分である。

今作はヴェンダースと日本人の方との共同脚本というかたちになってはいるが、恐らく(コンセプトありきの)日本サイドの提供したロケ地や基本的な脚本にヴェンダース自身がいろいろと色を付けていったのでは? ただただヴェンダース監督の【脚色】が素晴らしいのではないかと。いや、ただただ役所広司さんの演技に尽きるのかと。
今回カンヌで主演男優賞を取ったことは監督自身も本当に嬉しかったのだろうなぁ...と思ったのです。

この映画も「スタンダードサイズ」の画角が狭い作品だけど、それでも映画館で観ないとその良さが半減しちゃうかも。

でも全ての映画がそうなんだけどね。
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