のこ

PERFECT DAYSののこのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
5.0
公共トイレの最新いろいろバージョン!
大和ハウスとTOTOのトイレを楽しみながら~

今年最後の映画鑑賞は心も綺麗になるこの作品で💘

公衆トイレ清掃員、役所広司の一生懸命トイレ掃除をするその姿に心打たれ 感動でした!
鏡で裏の見えない汚い部分を確かめたり シャワーの汚れや
出方まで指で確認するところ 
また、自分で道具を作ったり 工夫したりと~ 
徹底的にトレイ掃除のプロ職人でした!

そんな東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山(役所広司)を見ながら~
過去に何かあったんだろうなあ~と!!!

毎日同じ日課 
東京スカイツリーが間近に見える押上の古いアパートですが 掃除が行き届いて とても清潔 彼の拘りのきちんとした生活! 

早朝から竹ほうきで掃除する音で起床
紅葉の鉢植えにシュッ シュッと霧吹き
歯を磨いて じょりじょり髭を剃って~ 
青い「THE TOKYO TOILETプロジェクト」と背中に書いた
ツナギを着て コイン入れて自動販売機でいつもの缶コーヒーを買い 作業道具がいっぱい入った車でGO~🚙

帰宅後 自転車に乗って 銭湯へ♨
鉄道下の居酒屋で 店主にお帰り~と言われながら
いつものハイボールにおつまみ~
(酎ハイではなくハイボール インテリの彼らしいw)

帰宅後 必ず古本を読んでから寝るインテリ!

車の中 最初の曲がTHE HOUSE OF THE RISING SUN朝日が当たる家~哀愁ある旋律に彼を見るようで~

心に影を潜めながら 光に向かって生きようとする~
本作、観終わってから 彼が抱える苦悩がひしひしと~
その過去の事を一切 言うシーンは無いですが~
(役所広司のセリフはラストまで極少 目や顔の表情で全てを語る見事な演技力! 素晴らしい😊) 

運転手付きの車で現れた、実家の後を継いだ妹(麻生祐未)は~
父親の近況をひと言 話した瞬間に~
長男としての彼はお父さんとの確執があったのでしょう~大家を飛び出したのでしょうね~お坊ちゃんだったんですね!
はっきりと理由は分かりませんが!

苦しい日々を乗り越えながら~
トイレ掃除に没頭する!
美しい美談のストーリーを想像してましたが~
この仕事をする前の壮絶な人生があったから
静かに 穏やかに 日々を過ごす彼の姿に心奪われて行きます。

渋谷区の17の公共トイレ 
誰もが使いやすく、快適に改修する「THE TOKYO TOILETプロジェクト」
公共のトイレとは思えないほど トイレの概念が覆される~出入りの瞬間に硝子の色が変わるスタイリッシュでアートなトイレの建物に、入りたくなるほど見入ってましたw

日常のいつもと変わりない生活が~
トイレ掃除でたまに一緒になる年下のどうしようもないタカシ(柄本時生)の憧れの彼女(アオイヤマダ)
飛んでる彼女が 平山の車のカセットテープの曲を気に入り  嬉しいほっぺにチュッツとw

平山はめったにない若い女子からのプレゼントに 
心も弾んで~「PERFECT DAY」~🎵
タイトルのこの曲が~~
とっても素敵な 平山の心を解したシーンで
一緒にルンルンでしたw

🎶僕らは決して聖人というわけじゃないけれど~
でもだからって逃げ隠れもしたくないんだ
どうにもならないことなんてたくさんあるけれど
その笑顔だけはなくしてしまわぬように
たとえ誰かに打ちのめされることになっても
僕が好きなのは
誰にでも歯向かっていく素直なきみなんだ
はっきり言ってやれ
「あなたたちのようには決してならない」と~♬ 

石川さゆりや田中泯、三浦友和が出演してますが~
何といっても
役所広司の演技が素晴らしかったです。

毎年元旦に思うのは~
穏やかな日本のお正月に感謝です。
戦争で寝る場所もなく 命の保証もない国の人たちのことを思うと~
平和な日本 いつまでもこの状態が続きますようにと

来年もみなさまにとって~
素敵な映画の出会いがありますように~😊

良いお年をお迎えください。
来年もよろしくお願い致します。

☆第96回アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表作品に決定
☆第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で役所が男優賞を受賞
のこ

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