悪魔の謀略
マルケータ・ラザロヴァーのフランチシェク・ヴラーチル監督による歴史寓話。
16世紀、慢性的な水不足にあえぐ農村では教会から派遣された神父たちの祈りも虚しく渇きが続いていた。そんな中粉挽の親子が安定した水源を確保。村の救世主となる。
一方何らの役にも立たなかった神父や摂政は彼らが魔術を使って水を齎したのではないかと疑うのであった……。
科学と宗教の二項対立を描いた本作。
ヌーヴェルヴァーグのような軽やかさは全くなく、ずっしりと重厚感のある内容。
集団農場で鎌を使って農作物を刈り取るシーンや俯瞰のダンスシーン、地割れがおこって人々が裂け目に吸い込まれるシーン、水の地底世界の描写など素敵な画が多くて楽しい。