スローモーション男

ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語のスローモーション男のレビュー・感想・評価

4.0
 ウェス・アンダーソンが監督したNetflixオリジナル短編作品。

 ロアルド・ダールの原作小説を元にヘンリー・シュガーが出会う奇妙な出来事を描く。

あまりにも情報量が多すぎて、物語を追いかけることに必死でした。
早口で膨大なセリフと代わる代わるセットが移動する。そして物語が三層に分かれていくため、よそ見をすると完全に置いてかれてしまう。

だから字幕よりも吹替えで観ることをお勧めします。
僕は1回目字幕で見てまったく面白さを感じられなかったので、2回目を吹替えで見ようと思います。

インドでの修行シーンや皮肉な内容はウェス・アンダーソンだなぁと感じます。
そして舞台装置のようにセットが変わり、余計なカットを入れずに場面を変換してしまう。さらには小説と同じように説明を入れ本当にそのまま映画にする。とんでもなく画期的でした。
『ザ・ロイヤル・テネンバイムズ』も小説の内容でしたが、あれよりも機械的であり感情はほとんどない。

 ここまで来るとウェス・アンダーソンも唯一無二の映画作家になっている!
個人的に今年公開されたもう一本の『アステロイド・シティ』のが好き。