あまのうずめ

ジュリア(s)のあまのうずめのレビュー・感想・評価

ジュリア(s)(2022年製作の映画)
2.0
アムステルダム、1989年11月10日。17歳のジュリアはフランスからピアニストを目指し留学していた。ラジオでベルリンの壁を壊していると聞き、ベルリンへ向かうと決め寮を抜け出すがパスポートを忘れ取りに戻る。
一方パスポートを取りに戻って教師に見つかった場合のジュリアは......。


▶︎もしあの時こうなっていたらの両方を併せながらジュリアの人生を描いている。

分岐した4つの展開となっていたが、それを数えるのは非常に分かり難い構造になっていて、観終わって後を追うと大まかに4つだったかも知れない位で、人生に起きたそれぞれの場合が細か過ぎてた。試みとしては面白いのかも知れないが、それが逆に浅過ぎで迎えたラストに重みが無いし、
ヘアメイクや編集が悪いせいもあり、年をとった2028年のジュリアに説得力もない。

ifを使うことで女性の仕事や結婚、出産の選択肢を指し示したい気持ちは伝わるものの、その時々のもう一方を途中で切り捨てていることに気付いた時にとてもシラけた気分になった。

演出面が足りてないのか演技のせいなのか単調だったのは、長編デビュー作だとのことで仕方ないのかも知れないなと納得した。