幼い頃から兄弟のように支え合いながら京劇の稽古をし、成人後に『覇王別姫』を演じる人気役者となった役者2人の生き様を、中国現代史と絡めながら描くストーリー。
有名作品を初鑑賞。
主演のレスリー・チャンがとにかく美しかった。
京劇の化粧を施し衣装を身につけた姿に加え、化粧途中の姿や普通に男性の装いをした日常の姿も美…！
中国現代史の知識は、簡単にでもあった方が、より理解が進むと思う。
京劇の芸だけでなく愛の話でもある今作、愛情や愛憎、三角関係を描きつつ、理解し合えそうな瞬間があっても戦争や政情など、歴史の荒波に揉まれて結局はすれ違ったり対立したりしてしまうのが切ない…
初鑑賞ではあるけれど、実はラストシーンはTV放送か何かで観たことがあった。
一見唐突に見えるラスト、年号からして文化大革命を終えた後であることからすると、レスリー・チャン演じる程蝶衣にとっては、ひさしぶりに演じる『覇王別姫』のラストとして、自ら決めていた幕切れだったんだろうか。
作中で繰り返されるセリフが、若くして亡くなったレスリー・チャンと重なって、鑑賞中は何度も悲しく切なくなって涙した。
公開時、すでに外国映画ファンで普通に映画館で鑑賞できる年齢ではあったけれど、たぶん近くでは公開がなかった今作。
初見が今回の映画館でのスクリーン鑑賞で良かったと思う。改めて、4K化とリバイバル上映に感謝。
