鳥山明先生の漫画が原作。
とてもわかりやすいプロット、王道の物語。
砂漠の惑星で、水が貴重になっている世界。
主人公は老人ラオ、どこかにあると言われるオアシスを求める旅に出る、
そのお供として魔王の子ベルゼブブとシーフが加わる。
ロードムービー。
道中の出来事やアクシデントがテンポ良く、それぞれの思惑や立場の説明も所々に挟み、喜怒哀楽もしっかり織り交ぜられている。
スイマーとの戦いや終盤の戦いもアニメならではの動きと展開で、面白かった。
ベルゼブブなどの魔物は善良とは言えないが、根っから悪でもない描き方(サイヤ人のよう)は良いし、むしろ純粋無垢で素直。人間が悪者というのも、権力を持つことや資源を独占しようとする'欲'が良くないのであり、環境に依るということがわかる流れでした。
中でも水を巡る戦いの中でラオが真実を知る場面、その真実が大変重く、欲や保身というのが引き起こしてしまうこと、それを知らずに、無自覚に実行してしまった、取り返しのつかないことをしてしまった、その自責の念が最後の戦いへの強い動機になる。
世界中で起こる差別や偏見、日々手にする飲食物や電子機器や衣服が、その先で薄暗い倉庫で育っている動物だったり、危険な環境や低賃金で働いたりしている人たちことに無頓着でいいのか、ということを意識して描いているかはわからないが、そう考えさせられた。
とても面白かった。
