kissenger800

カンダハル 突破せよのkissenger800のレビュー・感想・評価

カンダハル 突破せよ(2023年製作の映画)
-
もちろん言いたいことはヤマほどあるんですが、ちょうど数日前、たまたまHazaraのひとと直接会う機会あって「アルバイトの面接でお国はどこですか、と聞かれアフガニスタンです。と答えたらそれはちょっと、と言われます、わたしたち全員がタリバンだと思われている」
日本社会の解像度が低くてすまん。みたいな話をしたばかりだったので、うっかり再生した作品ながら、もっともっとバカ・ハリウッドだろ。という予見はまあマシなほうに転んだ感じ。少なくとも世界が善玉vs悪玉みたいなシンプル形態でないことぐらいは表現できていたのではないか。

あとね、仕事でインドネシアのひとと接する機会が多いのですが、彼らはやっぱりイスラムの教えを信奉する世界では相当ユルいほうだな、という感想が出まして、それは上記アフガニスタン難民のひと(男性)がものすごくインテリジェンス高く、しかも日本人好みの慎み深い印象を同行した若者(女性)も抱いたぐらいだったけど、この作品で描かれる-正確に言うと描かれない-女性視点の欠落を、接する我々が考えなければならないのでは、みたいな「俺たちは彼らのことを何も知らない」がゆえに生まれる断絶を連想しました。

うん、そんなこと知ってるよ。って顔をしながら、実は知らないことばっかりだよ。そういう世界を俺たちは生きているんです。って感想に尽きますね。
kissenger800

kissenger800