とり

私の頭の中の消しゴムのとりのレビュー・感想・評価

私の頭の中の消しゴム(2004年製作の映画)
1.3
辛口になってますのでこの映画が大好きな人は読まないで~。

予想通りの内容、演出、キャラ等々、エンディングにいたるまである種期待を裏切らない出来映えでした。
若年性アルツハイマー。個人的にこの題材の描かれ方だけが唯一の鑑賞ポイントです。それが・・・うう・・・。
結局ラスト30分程度ですか、正味描かれていたのって。それまではふつーーーーーの韓流恋愛ドラマだった。ガッカリ。いつ闘病生活が始まるのー!ってワクワク(ではないけど)して待ってたのに、いつまでもいつまでもドップリと2人の世界が続きイチャイチャしっぱなし。
このイチャイチャがまた観ていて苦痛で。その辺の路上で人目もはばからずべったりしてるカップル並のウザさで。こんなの今時少女マンガでもやらんよって感じ。

少女マンガといえば、本当に一昔前の女性が夢中で読んだ頃の魅力はギッシリ詰まっていたんじゃないかと思う。これを観て、世のおばさまが韓流ドラマにハマる理由がちょっとわかったような気がした。
まずヒロインからして典型的。お金持ちのお嬢様で性格は天真爛漫、時には小悪魔のような可愛らしさ(もちろん計算してる)、自分よりランクが下の女友達もそれなりにいて、職場でもそれなりに楽しい。典型的ないやがらせお局もいるけど、明らかに周囲から浮いてて嫌われてる。このお局のおかげでヒロインの株も上がろうってもんですわ。羨ましいよ正直(笑)
そしてヒロインを取り巻く人々もみぃ~んなステレオタイプで笑える。彼氏(旦那)なんてちょいワル風味の今はやりのツンデレだし、いちいち不機嫌な仕草、でもさりげなく優しい、みたいな。
ついでにケンカもめっぽう強いらしい。派手な暴力シーンがあったけど、あれはかなりひいた。やりすぎ~。あんな人現実で考えたら絶対に家庭内暴力男。暴れカニ男。
元彼にいたっては今彼を引き立てるだけのブ男が用意されていて、昔ヒロインを捨てた事を激しく後悔していて、再びヨリを戻そうとしたりね。

まぁハマる人はハマるんでしょう。それについてとやかく言う立場ではないけど、私は無理でした。
そもそもヒロインが不倫をしてたという時点でアウトー!こんなヒロインにどうやって感情移入しろっちゅうんでしょう。一見清純そうで可愛らしい女優だけど、不倫してたという設定だけでもう不潔に見える。昂ぶる感情を抑えられずとか、わかっているけど別れられないとか聞くけど、そんなの理性を司る部分の欠陥でしょう。不倫って結構犯罪歴に近いと思う。
不倫に加えて旦那の壮絶な暴力シーンを見て、ダメだこりゃ~勝手に不幸ごっこをやってて下さいって気分で冷めまくりました。
この映画、アルツハイマーを物凄く美化してるように思うんだけど、実際この病気の身内の人なんかが観るとどう感じるんでしょうかね。
とり

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