タカ

ミンナのウタのタカのレビュー・感想・評価

ミンナのウタ(2023年製作の映画)
3.6
「聴いてよ」

面白かった‼️
あからさまなタイアップが前面に出た予告に対してすごくマイナスなイメージだったけど、
分かりやすくまとめられた親切設計な見事なホラーだと思う。
GENERATIONSのファンが鑑賞することを織り込み済みという感じで、
村シリーズや『忌怪島』とは打って変わって説明シークエンスが多用された優しいホラー映画という印象だった。
幅広い層に受ける商業特化の作品としてはすごく的を得てるのではないかと思う。 
ただ、過度に持ち上げられているほどに秀でた点があったかというとすごく疑問🤔
"怖さ"でいうと個人的に清水監督の過去作とそんなに変わらない印象
他作品と比べて皆さんはどこが特長的に怖かったんでしょう??
明らかに平均点が高すぎる気がするので、色んなレビューをじっくり読もうと思います。

アナログアイテムの恐怖
VHSを呪いの媒体として使用した『リング』のようにカセットテープをメインアイテムとしたアイデア
平成初期というかつてのJホラー王道に回帰するような時代設定
平成生まれの自分としては「おっ!待ってました!」と言わんばかりに嬉しかった〜
音楽も映像もサブスクで完結するような時代の中で"ブツ"がある恐怖というのは唯一無二
さなの字体も時代を投影した感じがあって良かったなぁ

控えめなジャンプスケア
ゴリゴリに攻めてくる感じではなく、"音"を中心とした恐怖演出
ノイズが入った不鮮明さが良い!
指トントン、舌打ち、首掻き、しゃっくり
明らかに音を意識させる仕草が後半で軽く謎解きされるのも良かった
布団、シャワー等々の演出は『呪怨』に代表されるように既視感のあるもの
台詞をループする母親の突進が一番ギョッとしたかな
しかし、あんまり革新的な演出ってなかった気がする

最近は実験的なものにチャレンジしている作品が多いから、オーソドックスな今作に評価が集まっている印象
「これが見たかった」と言う人はこの類似が何作か続くと「おんなじ事やってる」という批判をするんだろうなぁ
そうであれば、VRのような最新テクノロジーの鮮明さに真っ向から勝負している『忌怪島』をもうちょっと評価しても良いのではと感じる
まぁホラー映画が存続するくらいに集客があれば何でも良いんだけどね
自分はどっちみち観に行くんだから
タカ

タカ