このレビューはネタバレを含みます
ベタなところは抑えつつ、嫌な当て馬がいなかったり展開にリアリティ(球技大会負けるとか)があったり、大人になってのその後が見れたりで色々新鮮だった。
恋愛だけじゃなくて、恋愛+友情、恋愛+夢みたいにいろんな要素がある作品は面白い。
瀬戸山がどこで気づいたのか?その後、どうやって松本からのぞみに心が移るのか?
というのがポイントになると思うんだけど、終盤で瀬戸山視点になるため、違和感が綺麗に回収されていくのが答え合わせみたいで気持ちよかった。
最初の手紙に名前を書かないのが地味に気になってたんだけど、あの時点ではほんとに誰か分かってなかったし、だからノートにも途中から松本の名前が入ってたのね、と納得。
勘違いがなければ最初から瀬戸山→のぞみの片思いだったのか〜と気がつくとまた印象がかわる。
瀬戸山とのぞみが仲良くなってから(気づいてから)は、瀬戸山がのぞみに松本はどう?と対面で聞くことはなくなってるんだけど、ノートの中ではウソを続けるためにあえて松本の名前を出す瀬戸山がいるから、どこで気づいたのか最後までわからない展開がうまかった。
あと、セリフや展開に無理なくその後の勘違いフラグが入っているのがすごかったな〜。球技大会後のゆうこの告白シーンも、ジェンダーを意識しない勘違いがサラッと入ってて素敵。
曲とか先生の授業の解説がその時の状況とリンクしてるのもいい。
自分の意見がないことを、自分がないではなくてなんでも楽しめるっていう解釈がよかった。
ティーン向け映画のなかでも評価が高めなのが納得の作品だった。