極楽蝶

素ッ裸の年令の極楽蝶のレビュー・感想・評価

素ッ裸の年令(1959年製作の映画)
5.0
こんな素敵な清純作品があったんだ、と感心した。フランス映画を観ているような感じだった。赤木圭一郎もフランス映画に出てくるような二枚目でカッコイイ! そんな素敵な作品だけど、特に街中を疾走するバイクのシーンで、風が巻き起こり、帽子が飛んだり、ベビーカーを引きそうになったりするところには清順エッセンスがありますねぇ! おじいさん役の左卜全のパンチも強烈!
ところで、太った少年がお姉さんの陽子の”金歯”を羨ましがったり、少年(作品のいい方なら「ローティーン」だねぇ。)のボス的なサブが暴力をふるったことを話し合う学校のクラスの会議を”自治会”なんて言うのは時代を感じるし、”自治会”は戦後民主主義を目指していた日本の縮図だねぇ。裕福な人が威張っていて、貧乏な人がペコペコしているのも、昔の日本のように感じましたねぇ。カマボコ型のバラックを”別荘”と言って、”ローティーン・ギャング”子供たちがたまり場としている設定も戦後ならばさもありなんという感じがしたぁ。カミナリ族なんて言う言葉も既に”死語”だねぇ(笑) 
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