きゃら

コヴェナント/約束の救出のきゃらのレビュー・感想・評価

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)
4.1
戦争映画は苦手だけど、この内容なら観ようと思いました。

想像していた通りとても良かったです。

戦地アフガニスタンで敵と交戦し、部隊の中で2人だけ生き残った米軍の曹長と現地人通訳。
通訳は重傷を負った瀕死の曹長を乗せた荷車を引き100キロの道を逃げ、曹長の命を救い曹長は国へ帰るが…というお話。

2人の絆を描いた作品でエンタメよりにする事も出来ると思うけど、そうは描かずに骨太でシビアな作品となっています。

終始緊迫感が漂いハラハラし通しでした。
私は怖かったため事前にネタバレを読んで臨んだので、なんとか耐えられました。

100キロの道を逃げている間、あまりの過酷さに通訳が泣くシーンはこちらも涙が滲みました。
見捨てるわけにはいかない。自分しか助ける者は居ない。助けるしかない。そんな一心で進んだんでしょうか。
負傷する前、確かに2人はバディになっていたもんね。
別々の国で生まれたが戦地で出会い、数奇な運命で繋がれたそんな2人。
今度は曹長が通訳を助ける為、借金をしてまで1人で戦地に向かう。
家族さえも入り込めない2人の絆が描かれます。

ラストの2人の物言わぬアイコンタクトは最高でした。

曹長を演じたジェイク・ギレンホールさんはもちろんですが、通訳の役の俳優さんの演技が素晴らしかったです。

原題は監督ガイ・リッチーさんの名前が冠されていて、監督の気概がうかがえます。

クライマックスの展開は意外でした。
後で考えるとあれは「1人で背負うなよ。」という意味なのかなと思いました。
そこの意図は監督に聞いてみたいです。

観る価値のあるシンプルに心を打たれる作品でした☆
きゃら

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