ウクライナ東部ドンバス地方のマリウポリにて撮影されたドキュメンタリー作品。
監督が亡くなられて、諸事情はあるかと思いますが、映画としては映像素材を一応繋いだだけに見えてしまい、何度か途中退出しようかと思うくらい、一般料金を払う価値は見出せませんでした。
もちろん、現地に響き渡る爆音、遠くに見える光の跡やあちこちで上がる黒煙など、その場所ならではの光景や音としての恐怖は垣間見ることはできましたが、それ以上の展開は無く、失礼ながらその瞬間だけの映像素材数分分を観れば充分伝わるもので、それ以外の部分は何も起きないですし、地域の避難先になっている教会内でも、カメラは一番後ろに固定されていて、何か議論されているかも分からない。
撮影事情は分からないですが、求める何かを撮影したいのであれば、交渉して近場で撮影できなかったのかとか、色々疑問が残ります。
原タイトルは『Mariupolis2』とあり、日本未公開の前作『Mariupolis』があるようですが、そちらを公開して、今作と併せて上映すべきではなかったでしょうか?