ベビーパウダー山崎

ブラックベリーのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

ブラックベリー(2023年製作の映画)
2.5
ドキュメンタリータッチのような、そのドラマの真っ只中を陰から覗き見しているキャメラの動き。もうこういった手法で、偽のリアルを演出している映画はうんざりやね。見ていて疲れるし。当時の映像を挟みながら時代を重ねていく構成も既にやり尽くされてるでしょ。その今さら感に気が付かず一生懸命なのが、なんとなくカナダ映画っぽい(アメリカ映画にはない田舎臭さ)。まあ、健気ではあるよ…。
iPhone登場であっさり潰れたBlackBerryの会社映画。キャラクターも過剰に飾り付けているが、そこまでヤバさそうな人物とは思えず、関係性もありきたりな流れ。今作のようなどっかで見たような場面の寄せ集めでなんとなく形にしているだけの凡作を見ると、別にフィンチャーなんか全然好きな作家じゃないけど、『ソーシャル・ネットワーク』とか、一応は何かしら新しい表現を「映画」に刻もうとしていたんだなあと逆に評価が上がる。