ふたつの家族の目を通して描かれる現代のアルマゲドン
原作は2020年のベストセラー、キャストはジュリア・ロバーツ、イーサン・ホーク、マハーシャラ・アリ、ケビン・ベーコン共演。
Netflixオリジナルでも力の入った作品です。
オバマ前大統領が設立した「Higher Ground」という会社が参画している作品で、フィクションではありますが、実際に起こりうるリアルな設定らしいです。
M・ナイト・シャマラン作品のような外連味溢れるドキドキ感もありますが、基本的に静かに進んでいきます。
派手な見せ場の連打を期待している人には物足りないでしょう。
ただ、異変が続いて何が起きているのか分からないのはとてもリアルです。
自分の中では、リアルに淡々と進む展開は好きなのですが、こちらの想像の域を超えた展開にならず…でした。
但し、映画の雰囲気作りが上手く、自分の中ではそこが1番の魅力でした。
・色々な暗喩
船の名称、Tシャツのデザイン、鹿、ドラマの『フレンズ』等、後からの考察が楽しいです。
・不安を煽る音楽と映像
何が起きているかわからない気持ちを煽る"不穏な音楽"と、"上空から俯瞰的に撮られる神の視点景色"が映画の雰囲気を上手く演出してます。
・立体的に組み立てられた音響設計
音がこの作品のキーとなる為、念入りに設計されており、臨場感と恐怖感を煽ってくれます。
良い音響で観ると楽しさ倍増です。
サスペンスで引っ張っていくタイプの作品なのでドラマ重視で観ると、ラストまでの展開で評価が分かれる作品です。
ネタバレ出来ない作品なので、後はご自分の目で。
